第九回 盛岡珈琲フェスティバル 出店レポート

この週末は店舗を休み盛岡へ。

盛岡珈琲フェスティバルに出店して参りました。

私にとっては一年で最も楽しいイベントとなっておりますので、出店レポートを書き残しておきます。

帰りの飛行機を待ちながら書き始めたらかなり長くなりました。

◾️6月9日

12:00-札幌出発

前回はJRの特急と新幹線で7時間ほどかけて行きましたが、
今回は出店が確定する前から早めに予約を取っておいた飛行機で行きます。

13:45-新千歳空港

小さめの飛行機だったので、珍しくバスでの搭乗パターンです。

なんだか海外みたいでテンション上がります。

14:40-花巻空港 到着

荷物受け取りのベルトコンベアに冷麺のオブジェがあります。

ちなみに花巻空港とJR花巻空港駅はかなりの距離があります。3㎞くらい。

と言うわけでJRは使わずにバスで盛岡へ向かいます。

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16:00-盛岡到着・熊ヶ井旅館

街の中にある民宿旅館です。

いわゆる「小ぢんまりとした」良い雰囲気の宿なのです。

建物の中は民藝の街 盛岡らしい感性を感じます。

昨年来た時はまだ看板犬のゴン太君がいて、天使のように可愛いワンちゃんでした。

守り神となったゴン太くん

部屋の中は設備が新しくなり、個室内にバスやトイレのある部屋ができていました。

進化している!

ちなみに基礎構造は昔の木造家屋なので、壁は薄く話し声や歩く振動は響きますので、万人にお勧めできるかは…わかりません。

私もアイマスク耳栓を使っています。

それでもその土地の空気感を感じられる良い宿なのです。

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17:00-元祖じゃじゃ麺の白龍🍜

ろうすう麺。

私はじゃじゃ麺よりも完全にこちらの方が好きでした。

魚介ダシの中華そばのようなスープに、じゃじゃ麺の麺。

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18:00-機屋本店☕️

改めて紹介しますと、珈琲フェスティバルを主催している珈琲屋さんで、オールドビーンズ珈琲の名店です。

スマトラ トバコ 2002年物☕️

物凄いまろやかさ!

これは凄い。

マンデリンのネロンと甘い感じは明瞭でいて、ゴツゴツした所はまったく無くなっていて丸い。

マンデリンの熱帯果実感から綺麗な上澄みを取ったようなエキス。

正直マンデリンの記憶の中で過去イチくらいに美味しいです。

関さんの珈琲を味わいを舌に刻み込む。

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隣の席に海老川珈琲の後藤さんが居たので雑談。

海老川珈琲さんは先月から喫茶店をオープンしていて、今回も珈琲フェスティバルのため船橋から出店です。

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19:00-クロステラス・設営

21:00-宿に帰る

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◾️6月10日(土)

6時-起床

毎度のことながら楽しみ過ぎて4回くらい目が覚めました。

完全に寝不足です。

身体がガチガチに固まっていたので、まずはイチローのように入念なストレッチをします。

これをやっておかないと多分、今日の抽出に耐えられません。

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8:00-六月の鹿☕️

早めに宿を出て向かったのは盛岡城跡の近くにある六月の鹿。

珈琲フェスティバルにも豆の販売会で参加している人気自家焙煎店。

営業時間がなかなか合わずに今回が初訪問。

頂いたのはモーニングコーヒー。

デミタスを飲みたい気持ちを抑え

TPOをわきまえてモーニングです。

朝の最初に飲む珈琲に最適の軽やかさ。

なるほどー、良い感じ、良い感じと珈琲観が広がった

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9:00-クロステラス・設営

今回は電動ミルを持って来ました

前回は手挽きミルで1日100杯以上の珈琲を淹てるという狂気じみたことをやっていたので、今回は100杯出ても平気なようにナイスカットミルを持って来たのです。

しかし、ここで事件発生⚠️

仕込みの珈琲を淹てようとミルを動かすと、たったの3秒で止まってしまいました!

まさか、、、と思ってアレを開けてみると、、、

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トんでいました。

ヒューズ。

開始3秒でヒューズがトビました。

ヒューズがトブと電気製品は一切動きません。

こんなことってあるんですねー。

あるいは、これは「今回も手挽きでやりなさい」という神のオボシメシなのか……。

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と、アタマを抱えていたら、機屋の関さんがミルっこを貸して下さいました。

救いの神!

(ちなみに私は前回、提供待ちの大行列を作ってしまい最終的に関さんにミル回し係をやらせてしまったという前科があります)

大感謝です。

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11:00-第九回盛岡珈琲フェスティバル 開幕

珈琲丹のブース

今回フェスティバルに持って来た豆は

定番ラインの

  • ブレンド【香・味・力】
  • キリマンジャロ
  • マンデリン

そして

  • コスタリカ セミオールド2015年
  • QIMAイエメニア ハラーズ

基本的にはチケット提供のブレンドをひたすら淹れ続けます。

このブレンドの抽出も今回は目標をもって臨んでいました。

というのも、前回の出店の時に自分は多杯淹て(3〜5人前を一気に抽出すること)が下手だと気付かされました。

なので、この半年はひたすらトレーニングしていました。

一杯淹てを抽出した後に三杯淹てを抽出する。その二つを飲み比べて濃度感が同じになるか確認をする。

これを毎日やりました。

味わいは同じにはならないものですが、技術が向上するにしたがって濃度感は近いものを出せるようになります。

今回はこのトレーニングがある程度実を結んだと感じました。

飲み比べてチケットで飲んだお客様が一周してわざわざ「美味しかった」と伝えに戻って来てくださったり、そうして豆を買って下さったり。そう言う反響があきらかに前よりも多かったです。

やったね!

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一杯淹て珈琲

一杯淹てオーダーには紙コップのほか、食器も用意しました。

そして最低限の花も挿しておきました。

この辺も今回はキチンとやりたかった所

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盛岡でこの6月10日はチャグチャグ馬コの日でもありました。

私のブースは会場の一番端だったので、珈琲淹れながらチャグチャグを観れました。

これまた貴重な体験

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でも基本的に一日中ノンストップで珈琲淹れています。

抽出の漢字(jazzypoloさん提供写真)

珈琲フェスティバルが縁で珈琲ラヴァーと出会ったり、再会できるのもこのイベントの魅力です。

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この日は他のお店の珈琲は1杯だけ飲めました。

同じく札幌から出店の

☕️珈琲豆直売所のイエメニアのニトロ(ネルドリップで淹てたものを窒素充填したものだとか)。

ブラックコーヒーなのに物凄くミルキー。

この食感は面白い珈琲体験です。

見た目も面白くプラカップに注ぐとさながら黒ビールのよう🍺

それを持って会場を回っていると、すかさず関さんから「仕事中になに飲んでんだよ」とツッコミを頂きました!

「安心して下さい。(アルコール)はいっていません。」

ちなみに先々月、当店でイエメニアの会をやった時にQIMAのイエメニア生豆を仕入れてくれたのが中山さんです。

珈琲屋としてのキャリアもとても長い方で、手稲区前田に直売所と移動販売で珈琲を飲むことができます。

僕もアマチュア時代から知り合いではあったのですが

札幌勢として一緒にイベント出店できて、とても嬉しかったです。

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飲んだ珈琲はそれだけですが、

🥪SUEKIさんのベジカツサンドも物凄く美味しかったです。

パンもカツも野菜の食感もソースも、全部が美味しいので、機会があれば是非ご賞味頂きたい。

ちなみにSUEKIさんは茶漉しドリップのコーヒースタンドです。

それも面白いのです。

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18:00-閉店

1日目:94杯!!

前回と同じくらいの杯数ですが、やっぱり電動ミルは良いです。

行列を作ることなくスムーズな提供ができました。

「明日も頼むぜ。ミルっこ!」

と、思っていたら………

おかしい、スイッチが入らない。

……。

………。

…。

結局スイッチの故障で使えなくなっていました。

そんなことってあるんですねー。

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やはり2日目は手挽きでやるしかないようです。

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と頭を抱えていたら…、

珈琲豆直売所の中山さんが助けてくれました。

「交換ヒューズならドンキで買えるから買ってこようか?買ってくる。買ってくる。」

私が遠慮する暇も与えず請け負ってくれるのです。

こう言う親切はなかなかできないものですよね。

私もこういう大人になりたいなと思いました。

心の底から感謝です。

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19:00

出店者数人で合流して食事をしながら、楽しい晩を過ごしました。

色々な話が飛び交ったなかたまたま関さんが「商売敵ではなくて、商売仲間だから」という話をしていました。
それが妙に今日の出来事に重なって印象深かったです。

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21:00-宿に帰る

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◾️6月11日(日)

7:00-起床

8:15-石窯パン工房 ミッシェル🍞

ミッシェルのイートイン

イートインで朝食

私の盛岡での朝ごはんは大体ここです。

イートインだと無料でカルピスが飲めます。

夜まで何も食べれないので食べれるだけ食べておきます。

ブルーマウンテン樽発見!

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9:00-クロステラス・準備

ヒューズ交換でナイスカットミルは正常稼働。

これでミル問題は解決です。

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11:00-2日目スタート

シルヴァンプラザ会場
喫茶いずみ
ウエストプラザ会場

この日は目的来場のお客様が多いような感触。

前回飲んで気に入って下さったという方

定期的にご注文頂いているお客様にも会えました

2回目参加ならではの喜びがありました。

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もう一つ、

今回のフェスティバルで試みたのが「ネルドリップチャレンジ」

お客様にその場でネルドリップに挑戦して頂く企画です。

参加人数は4名と少なかったものの、盛岡珈琲フェスティバルの場でとりあえずこれができたこと。楽しんで頂けたことは大きな収穫でした。

まだまだ改善の余地と可能性がありそうです。

夕方には少し来場が落ち着いてきたので、会場を一巡して豆を買ったり珈琲を飲んだり。

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珈琲・うつわ わたなべ ブレンドえんじゅ☕️

口当たりがなめらかで質感が最高です。

しっかり煎りあげた繊維の豆の、あの質感の甘味を感じます。

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飲みたいお店はまだまだあったのですが、タイミングが合わずに断念。

本当に飲みたかったらお店まで行くべきだと思うので、そこまで気にしない、気にしない!

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行きますので!

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17:30-早めに撤収開始

19:00- 撤収完了

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◾️フェスティバル終了

1日目:94杯!

2日目 :120杯!!

合計:214杯!!!

結構頑張りました。

私はワンオペなので淹れたてで提供する場合には、やはりこの杯数が限界かなと感じています。

今回もボランティアの皆さんには大変お世話になりました。
何十回もネルを洗いに行ってもらい、お湯を持ってきてもらい。
本当に頭が下がります。

これだけ大勢の方に飲んで頂けたというのは嬉しいことですが、根底には「せっかくならなかなか行けない街の珈琲を…」という消費者心理が働いているのだと思います。

だって私なんて無名中の無名ですから。

偏り過ぎるのは県内の出店者さんに対しては申し訳ない気持ちがあったりもします。

でも私にはどうすることもできないことなので、
来て頂いた方に精一杯の一杯を出させて頂きました。

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お口に合ったのなら幸いです。

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盛岡珈琲フェスティバル実行委員会・機屋の皆様
ボランティアの皆様
クロステラスの皆様
出店者の皆様
関係者の皆様

大変お世話になりました。
重ねて御礼申し上げます。

また来ます。

             珈琲丹 店主:丹 亮太


第九回盛岡珈琲フェスティバル出店者

  • ねるどりっぷ珈琲の店 機屋
  • 喫茶いずみ
  • 北風と太陽Coffee
  • 珈琲・うつわ わたなべ
  • 珈琲焙煎ポラン
  • 一般社団法人日本焙煎技術普及協会
  • かうひい堂
  • Bnei Coffee
  • 珈琲豆直売所
  • 海老川珈琲
  • 焙煎工房マサエコーヒー
  • 六根珈琲
  • KUBEL’S COFFEE
  • 珈琲あかさか
  • とんかつ&コーヒースタンドSUEKI
  • 茶房ふじわら
  • 310COFFEE
  • 珈琲丹
  • 【特別参加】大坊珈琲店