今秋も盛岡珈琲フェスティバルに出店してまいりました。
今回は記念すべき第十回大会!
盛フェスは年2回開催なので他のコーヒーフェスの倍速で開催回数を荒稼ぎしております。
当店にとっては今回は3回目の出店。
3回目となると色々と勝手が分かってくるので余裕があります。
今回は前泊せずに当日に直接会場に着くように日程を組みました。
日付が変わるとともに移動開始です。
10月21日00時00分ー札幌駅出発・高速バス
04時53分 新函館北斗駅 到着
到着してビックリ!
コンビニありません。何もありません。
なにもありませんが、北斗駅なので北斗の拳のケンシロウ像があります。
コンビニがなくて騒ぐなんて自分がいかに生っちょろい人間であったか、
ケンシロウに見透かされているようです。
とにかくベンチで待機だ!!
約2時間
06時39分ー新幹線はやぶさ10号乗車
完全に朝ごはんを食いっぱぐれてしまいましたが
新幹線の車内販売でなんとか餡パンにありつくことができました。
08時43分 盛岡駅到着
雨降りでした。
気温も札幌同様冷え込んでいて10℃切るくらい。
会場へ直行!
08時58分 会場クロステラス到着
ここまでの道のりは結構ハードでしたが
飛行機を使う場合よりも日程を一日短縮することに成功したので、一応の収穫としておきます。
……でも、もう二度とやりません。
今回はオープンまで1時間しか時間がないので、急いで準備です。
10時00分 盛岡珈琲フェスティバル開幕
過去回と比べると来場は少なめだったのですが
3回目の出店なので前に飲んで下さった方や、
豆を買って下さっているお客様が次々といらっしゃって、
懲りずに出店を重ねて行くことの価値が感じられました。
私の方でも顔馴染みができてきたなぁという感覚がありました。
そして今回はこの特大ネルも大活躍。
250gで1800ml抽出です。
2日間でこのネルは10回抽出したのですが、かなり上達しました。
技術的なところでいうと、基本に忠実に最初の蒸らしをしっかり取るということがやはり重要で、少し待機を取った方が良い感じでした。
それから何も工夫せずに注いだ場合は利き腕の対角線上に流れのバイアスができます。
小さめのネルならお湯を真下に落としていれば偏らないのですが、このくらいの量になると水流は偏りやすくなります。
臨機応変にポットを注ぐ手を右手→左手→右手とスイッチしてみると、かなり良い抽出ができました。
普段から左右両方でドリップ練習をしておくとこんな時に役に立つものです。
大袋ネルでしか出せない味わいというのもあると思います。
質感の濃さと言いますか、苦味酸味の総量はそこそこで、油分や香りの重みというような…。
あくまで感覚です。
飲んだ方の感想にも「濃いんだけど意外とあっさりしている」や「ミルキー」、「まろやか」という感想を頂けたので、まずまず狙っている味わいは伝わっていたのだと思います。
そして今回は飲んでから豆を買ってくれる方、たくさん飲み比べをしたうえで戻ってきて豆を買ってくれる方がとても多かったです。
出店者間で競争意識みたいなものは全くないのですが、他にも凄い珈琲屋が出ているだけに、色々と飲み比べたうえで、それでも当店の珈琲を選んで頂けるというのはそのまんま手応えとして感じられる部分であります。
昼食
実は新幹線で食べた餡パン以外なにも食べていなかったのですが
腹ペコがバレてしまって、これはお客様に差し入れを頂いてしまいました。
素直にありがたいです。
(今後はちゃんと自分で買うので大丈夫です!)
16時00分 ー1日目終了
今回は閉店が2時間早いので、あっという間に終了でした。
来場は少なめと思ったのですが、それでもカウントしてみると100杯まで行っていました。
これが盛フェスハイです。
しっかり食べて眠って2日目もがんばろー。
二日目
寒いけど、良い天気。
この日は市民マラソンもあるので、雨でなくて良かったです。
(そういえば初日に札幌からマラソンに来たという方も珈琲飲んでくれたのでした)
09時00分 クロステラス
始まってしまうと結局持ち場を離れられないので、
開店前の10分くらいしか他のお店を見る時間はありません。
挨拶がてらお菓子配りもします。
道民にはお馴染みの谷田の「きびだんご」。
個人的にはキリマンジャロの黒糖っぽいような甘味とミネラルの感じに非常に似ていると思っていて、キリマンジャロに合います。
私はいつもこれを配っています。
もちろん手懐(てなず)けるためです。
他意はありません。
さて、本番開始。
この日は飲み比べチケットは少なかったぶん、一杯淹て注文が多かったです。
私としては望むところです。
イエメン デミタス
テロンとした液体。
華やかさやインパクトは弱めですが、
自分の考えるイエメンの味わいってこんな感じ!というのを表現できた焙煎なので、これは完全に自分の珈琲。
これも半分自己満足でしかないのですが、伝わった方には伝わったようで一定の手応えを感じられました。
流行りの豆や綺麗な味を追求するのではなく、
こういう豆を増やして行きたい!
それから今回は盛岡に住んでいる大叔父さんの家族が来てくれました。
大叔母さんは二日連続で来てくれました。
近いようで遠い札幌と盛岡なので、こういう機会に会えたりできるのはうれしいですね!
ただ気になるのが、途中ツーショット写真を撮ったりしていたので、
周りからはそういうサービスをしている店だと思われていたとか…。
あれは親戚だから撮っていただけですので。
…そういうお店ではありません。
そんな感じで2日目もあっと言う間に終了。
最終的に2日目は74杯で終了。
杯数のぶんだけ、今回もボランティアの皆様には本当にお世話になりました。
いつもお世話になりっぱなしで申し訳ないくらいなのですが、
このイベントに参加したことで少しでも良い珈琲体験が共有できたのなら嬉しいです。
他のお店の珈琲はあまり飲めなかったのですが、
目の前で出店していたKUBEL’S COFFEEのパプアニューギニア を飲ませてもらいました。
かなり好みの感じ。パプアニューギニアのロングベリー系の繊細な酸味の表現が凄く良かったです。私もニューギニアの良い豆はあの繊細な感じの範疇でいじりたいなと思うのです。
bnei coffeeの雨犬ブレンドも美味しかった。
グァテマラとエチオピアのブレンドとのことで、飲んでみると確かにグァテマラの端正なバランスで入ってきて余韻の方でイルガチェフェーの響き。
この時間差の構成の感じはストレートでは作れない面白さで、なるほど美味しいです。
珈琲はやっぱり作る人ごとに違っていて、受け取り方も違っていたり似ていたり、面白いものです。
特に盛岡珈琲フェスティバルは、珈琲の「表現」の違いを楽しめる珈琲屋がたくさん集まっているなぁと思います。
総括すると今回は「珈琲ラヴァーの輪」を感じるフェスでした。
出店回数を重ねてきた結果として、だんだん他のお店の方やボランティアの方との繋がりが深まったり、馴染みのお客様ができてきたり、それから今回は学生枠で出店していた大学生とじっくり話す機会もあったり、人との繋がりが濃くなった珈琲フェスティバルだったなと感じました。
集客や売上も大事ではあるのですが、もともと珈琲ラヴァーが集まろうという呼びかけに共鳴して参加しているので、それが一番うれしいことであります。
さて、
次回は来年の5月の予定だそうです。
「盛岡に珈琲ラバーが集結しよう!」
です。